9月4日(月)
再来週からの入院のため、家族への説明が必要とのことで
遂に我が家の大御所が登場
大御所は文字通り大物なので、わたくしのがんのことよりも
自宅からひと山越えて約1時間半かかる、ぐねぐねの道のりを
単独運転しなくてはならないことに相当のストレスをお持ちで
無理だのなんだのブツブツ言われながら、二人で山を越えて到着
診察室に入り『ご家族は奥さまですね』という確認の後、
『内視鏡的粘膜下層剥離術(胃)に関する説明書』
(Explanation of Endoscopic Submucosal Dissection) に基づいて、
生検分析結果と内視鏡画像を見ながら、担当の先生より説明を受ける
<説明書の文面より>
以下の文章は、胃の腫瘍性病変(がん、腺腫)を内視鏡的に切除する方法について説明しています。
1.内視鏡的粘膜切除の適応について
早期胃がんに対する治療は、手術が標準的治療とされてきました。日本胃癌学会から発行された
『胃癌治療ガイドライン』では、早期胃がんのうち大きさ2cm以下で、腫瘍の深さが粘膜にとどまり、組織型が分化型腺がんであればリンパ節転移の可能性がきわめて低く、一括で病変を切除すれば手術と同等の治療効果が得られると説明されています(絶対適応病変)。その他の病変でも、リンパ節転移の可能性が低いと思われる病変がわかってきており、患者さんと相談のうえ内視鏡治療をおこなう場合もあります(適応拡大病変)
2.治療法の説明
我々は内視鏡的粘膜下層剥離術(ESD)という最新の方法で治療を施工しています。先に述べた絶対的適応の病変を確実に取り除くことが可能です。
3.偶発症(治療に伴って起きる可能性のあること)について<一部省略>
①出血
②胃穿孔(胃に穴が開くこと)
③治療中に使用した静脈麻酔薬、鎮痙剤、痛み止め、咽頭麻酔薬等の使用による、ショック、
不整脈、呼吸困難などが起きる可能性
④まれに起こる重い偶発症と、その治療費は通常の保険診療となること
4.治療の経過と予想される結果
切除した病変は、組織検査を行い組織型、深達度、脈管侵襲等を検討します。病理組織検査の結果によっては追加治療(外科切除)をおすすめすることもあります。病理組織検査の結果を踏まえて患者さんと相談の上、治療をすすめさせていただきます。
5.ESD以外の治療法
外科手術も選択可能です。
6.治療にかかる時間と術後の経過について
ESDにかかる時間は、60分くらいが平均ですが、数時間に及ぶ場合もあります。鎮静剤や、鎮痛剤は投与しますが、手術中は目がさめている状態で行っています。内視鏡検査で、出血がないことを確認して食事を開始します(2日後)。通常は10日間前後で退院ですが、追加治療が必要な場合や潰瘍の回復が遅い場合は、入院期間が延長することもあります。潰瘍の治療のため約2ヶ月間内服していただき、潰瘍の治癒は内視鏡にて確認します。潰瘍が治癒した後に、治療を行った部分が狭くなることがあり、バルーン拡張術が必要になることがまれにあります。定期的に内視鏡検査を行い、病変の残存や再発の有無、新しいがんの出現について検査します。再発や新たにがんが発見されても多くの場合では内視鏡治療が可能です。退院後の受信の詳細については、後日お話しいたします。
7.その他
ESDによる治療法を受けられることを承諾されましたら、別紙同意書に御署名の上、担当医師あるいは担当看護師に御提出ください。
・・・ということでした
この後、同意書に先生とわたくしが署名をし、予定治療日は9月19日となりました
検診時の生検採取から2ヶ月と1週間、がんの確定から1ヶ月となります
確定病名:胃がん
想定ステージ:ⅠA(早期胃がん)
大きさ:約1.5センチ
上述の説明にもある通り『絶対適応病変』ならばESDで確実に除去できますが
残念ながらわたくしのそれは、確実ではない『適応拡大病変』に該当します
その理由は、その種類が未分化型腺がん、所謂悪性がんと呼ばれるものだからです
もし今回ESDで切除、摘出した病変の深達度が粘膜下層を越え、固有筋層にまで到達している
場合には追加で外科手術、つまり胃の2/3切除及びリンパ節郭清が必要となります
まあ、前回書きましたがやれることはやってみるべきであり、上手くいかなければ費用と時間は
いきなり胃を切るよりも無駄に擁しますがその価値はあると思いました
そんな訳で家族説明は終了、あとは入院時に提出する書類や入院案内などを受け取り
病院を後にしました
お昼は家内とスシローに立ち寄り、言葉少なげに回転したのち
今日の真のイベントである、家内の運転による山道越え練習を
罵声飛び交わしながら実施し、二人ともぐったりして帰宅しました
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