さて、前号のような訳で
なんとかベースを借りることに
成功したわたくし
アンプは本番までいらないので
とりあえず、黒光りさんを
家に持って帰りました
しげしげとながめてみると
鉄製の弦が4本
しかも太さがちがう
木製の腕にはタテに金属棒が打たれ
だいたいひとつおきに
丸いマークが
はめ込まれています
ようするに
左手でここをてきとーに押さえて
右手で弦を弾けば
ボヨーンと音がすると
そういうことね
右手の弾くとこに
なにやら鉄の丸棒がタテに
埋め込まれていますが
あまり演奏には関係なさそうね
ツマミは回せば音が変わる
ステレオアンプとおんなじね
・・・いま思い出すと
すっげー恐ろしいことに
チューナーは存在していなかった
ような気がする
いったい、どうやってチューニングしたか
まるで覚えなし
まあいいかと。
ところで、この「Muscle Daughter」という曲
ベースはただの8ルートベタ弾きならびに
循環コードでしたので
原曲と押さえた音さえ合えば
けっこう簡単にひけるのですよ
ベースを始めようとお考えのそこのあなた
おすすめですよ
それ、ボンボンボンっと
受験勉強、さようならっと。
<さらに次号>
[0回]
さて、前号のようなわけで
バンドデビューは文字通り散々な結果と
なりました
シンセ担当、いま思い出すと
歌メロを 弾いていたような気が・・・
まあ、そもそもコードが弾ける楽器じゃ
なかった訳で
一番マシだったのはドラム
ベースなんか文化祭の翌日には
「アンプのボリュームゼロ疑惑」が
取り沙汰される始末
いまでも「挑発∞」はtraumaと
なっております・・・
さてさて、それから1年が過ぎ
わたくしも3年生となりました
部活動も引退し
受験勉強へとシフト
「選択科目」なる授業が登場します
技術・家庭科・音楽の中から選びます
わたくしは音楽を選択します
たぶん、好きな女子がいたからだと
記憶しています
卒業も近いころ
好きな楽器で好きな曲を発表するという
フリースタイルなお題が出されました
このとき、わたくしと組んだのは
元シブがき隊のひとり
普段はクラスも違うし、それほど仲が
良かった訳ではありませんが、むこうから
誘ってもらいました
課題曲発表!
「100%そうかもね」
ではなく
「Muscle Daughter」 Salon Music
当時ホンダCR-XというクルマのCMソング
「デュエットに夢中」シングルレコードのB面
彼は、わたくしが玩具シンセをもってることに
興味を示していたのでしょう
わたくしはシンセに興味を無くしていました
わしゃ鍵盤にはむいてないけん
いまでもそうです
彼に使ってもらうことにしました
さて、わたくしは何をしましょうか
シブがき隊がシンセに興味があったのと同様
わたくしも興味を持つものがありました
あの日以来、ずっと。
黒くてピカピカ光る、あれ
1回だけボリュームゼロデビューしたあと
さびしそうに部屋のどこかに置かれているはず
ヤマハBB Ⅴ ブラック
発売当時の価格は50000円
黒い画像はなかったので、とりあえずホワイトを。


※メーカー様HPより
ベーアンもヤマハでした
でっかかった
コンボだけど10インチ4発キャビくらいは楽にある
合計で10万は絶対超えてます
お金持ちの元ベーシストに合掌してお願いして
しぶしぶ貸してもらうことにしました
・・・なんでしぶしぶなんじゃ!!
ぜんぜん使うとらんやないか!!
<待て次号>
[0回]
じつはわたくし、ベースが少し弾けます
エレキだけですけど。
コントラバスは無理。あ、ウッドとも言いますか。
趣味と聞かれれば、まずは「ロックバンド」と答えます
特技と聞かれれば、まずは「ベース少し弾く」と答えます
そんな、もう20年以上のつき合いになる
わたくしとベースの関係を
せっかくですから
しばらく連載してみようかと思うのです
初めてベースというものを手に取ったのは、はるか昔
中学3年生のときでした
・・・でも、そこへたどり着くまでには
ドカベンが野球を始める前、柔道部だったくだりから始まるように
少し回り道が必要です。
今回はそこまでのはなし。
わたくしが中学2年のとき、文化祭で仲間とライブをやろうと
いうことになりました
わたくしに回ってきた担当は「シンセ」
シンセティックではありません、 シンセサイザーです
キーボードでもありません、「シンセ」です
当時、YMOにはまっていたので、このバンド話よりも先に
も しかしたら自分で買っていたかも知れません
型式は忘れましたが、コルグのミニ鍵で単音しか出ないんだけど
ちゃんとベンドとかチョークとかできたり
「チュチューン!」とか、ホワイトノイズとかも出せる
いかすやつでした
しばらくして、その文化祭で演奏する曲が発表されました。
「挑発∞」 by シブがき隊。
どっかーん!!
「ちょうはつーらー むげんだーいー」
要するに、シブがき隊の挑発∞をフリ付きで歌うチームの
バックバンドという設定です。
バックバンドのメンバー。
Key:わたくし
Ds:親戚がドラムもってるやつ
B:ベースとベーアン買う金もってるやつ
もちろん、当時はコードもキーもタブ譜もわかりませんから
「ザ・ベストテン」かなんかをビデオレコーダー
当時は20万近くした
に録って、あとはひたすら
耳コピです
米: ↑ココ、覚えといて下さい。出てきますよ
リハ(というより、初合わせでゲネプロ)は、記憶によると
本番のちょっと前と、本番前夜の2回だけ
しかも各10分くらいずつ
ベース担当の自宅応接間で演ったと思いますが
怖いお父さんに「うるさいが」とか言われて終わったような
さて、本番当日。中学校体育館。
前座は、3年生のアコギ弾き語り
曲は今でも明確に記憶しています
「パーンプキンパイトシナモンティーニ」
「バラーノカタチノカクザトウフタツ」
「シーナモンノエダデガラスニサンド」・・・。
・・・当時はこれが誰の歌だか全く判りませんでした
いきなり次元が今へ戻りますが、じつはつい先週
突然通勤中のカーレディオから流れてきました。
そこでわたくしは初めて、この曲のタイトルと歌手を
知ることになったのです・・・「♪ぁパーンプキンパイト・・・」
タイトルなんてそのまんまやし・・・
さて、前座の、って、先輩やんか
の、熱のこもった演奏が終わり、いよいよ出番です。
歌チームはたぶん、1曲目にウルトラセブンのカラオケで
といっても、正確にはミュージックテープで。
振り付きダンスをやったはずです。
これはこれで、なかなかよかった
少なくとも、裏で控えるわたくしはそう思いました
そして、2曲目「挑発∞」by シブがき隊。
の炸裂する時がきました
ドラムのカウント「ワンツースリーフォー!」
!
・・・客席の中学生たちからは
いったいわたしらが何に見えてたでしょうか
2分くらい経ったころ、生徒の列の後方から
先生が両手で
ばってん X
のサインを提示、勢いの収まらない歌チームはたまらず
体育館のひな壇から約2メートル弱下の客席に向かって
全員がジャーンプ。エーックス!
・・・幕が引かれ、全てが終わりました。
幕は強制的に引かれましたが
これがわたくしの、今日まで続くライブ活動の
輝かしき幕開けであ りました
<待て次号>
[0回]